『月ノ美兎アーティスト生活向上委員会』個人的な、あまりに個人的なレポ

結論から言うと最高でした。

 

※注意

この記事には以下の内容が含まれます

・当該イベントのネタバレ

・イベントと直接関係ない個人的な出来事

・若干の批判

 

読みたい方はどうぞ。

 

 

イベント前

イベント前日、ぼくは少し不安だった。

詳細は割愛するが、開催3日前にされたある発表によって界隈が少し荒れていたからだ。

ぼくはその件についてそこそこ強めの怒りを覚えながらも「多分イベント自体は最高で結局終わったあとには限界を迎えてるんだろうな」と思いながら眠りについた(大体あってたけど怒り自体はまだ残っている)。

 

イベント当日

会場到着前

イベントの開場は18:45だったが、物販は12:00~14:00に行われるという話だった。

委員長のイベントは二部構成の第二部にあたり、事前物販は第一部のイベントと合同で行うことになっていたからだ。

行くかどうか迷ったが、どうしても欲しいグッズも特に無かったし、加えて街中にぼっちで約7時間暇を潰す方法は特に思い浮かばなかったので自宅で待機していた。

TwitterやDiscordのファンコミュニティを見る限り、暇な人達は会場からほど近いところに委員長の聖地である『1億円トイレ』*1があったらしく、集まってそこへ向かうなどしていたらしい。

ぼくは15時ごろに遅めの昼食を摂ってから、チケットとサイリウムを持ったことを確認し、会場へ向かった。

会場到着後

気が逸って開場一時間前に会場である恵比寿ザ・ガーデンホールに到着してしまったのだが、ぼくは「場所を間違えたのでは?」と思って何度か会場を確認してしまった。その理由がこれだ。

 

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出典:https://www.jalan.net/kankou/spt_13113ae2190022809/


こんなところでオタクイベント開催するわけないだろ!!!

疑念を抱きながら会場前広場に向かうと、そこには委員長のTシャツを着たオタクが何人かいたのでとりあえず安心することができた。

例によって友達がいないので30分ほど会場前広場を徘徊して時間を潰していると、待機列形成のアナウンスがあったので並ぶことにした。

会場の外壁に沿って並ぶ形になり、建物の陰に入る分吹きさらしの広場よりも寒さは幾分か軽減されたように感じた。とはいっても寒いものは寒いので、ぼくは「流石に全身黒はあんまりにもあんまりだろう」との考えから持っている中で最も分厚いコートではなく、やや薄手のコートを羽織ってきたことを後悔していた。多少服の配色などを意識したところでどう見てもオタクなのだからそんなことよりも実用性だけを気にしておけばよかったのだ。

列に並んでいるのは7割方20代~30代の男性であったが、年配の男性や若い女性の姿も散見された。Twitterでは「委員長のファンは老若男女様々な層がいるようだ」という旨のツイートが流れてきたが、ぼくの後ろに並んでいた人たちは「ド葛本社のイベントに比べると女性が少ない気がする」などと話していた。この辺りは普段身をおいているコミュニティによって見解が分かれるところだろう。

TwitterのTLに「ここにいる人間はみんな委員長のことが好きなんだと考えると不思議な気分になる」というツイートが流れてきた。後ろを振り返ると思ったよりも多くの人間がいた。会場のキャパシティは750人程度で、そこまで多いわけでもないはずだが、不思議と果てしない列に見えた。ぼくは、初めて参加したVtuberのリアルイベントである幕張でのにじさんじライブで「ここにいるたくさんの人間はみんなにじさんじのことが好きなんだなあ」と感じたことを思い出していた。

寒さに耐えること30分、開場が宣告されてエントランスに入場することができた。チケットと身分証を改められてエントランスの中に入ると外とは段違いに暖かかった。

イベントホールの準備が整うのに時間がかかったようで、結局40分ほどエントランスで待たされることになった。ぼくは列形成が始まってすぐに並んだのでエントランスの中で待つことができたが、後の方に並んだ人は入り切らないので外で待たされることになったはずだ。なかなかに過酷である。

待ち時間はやはりというかなんというか永遠にTwitterを眺めていた。周りの人間を見ても大体はTwitterをしている。このあたりは流石に委員長のファンらしくて安心した。エントランスの中は騒ぐ人間もいないので非常に静かだった。Twitterにも飽きてきたので後ろに並んでいる人の会話になんとなく意識を向けていると、フォロワーの名前やら一方的に知っている人の名前が出てくる出てくる。ディープな層になると急に界隈が狭くなるところはどこも変わらないなと感じた。

しばらくすると進んでよいとのアナウンスがあり、階段を上ってイベントホール前の廊下まで進んだ。

そこでは物販の受付とフラワースタンドの展示が行われていた。物販がまだやっているとは思わなかったのでちょっと悩んだが結局買わなかった。終わった後に記念品がもらえるとのことなので別にいいかなあと思ったのだが買っておいてもよかったかもしれない。物販は何も考えずに全部買うというオタクも多い。買わなかったときの後悔が絶対に無いという点ではそれもありかもしれない。

フラワースタンドはいくつか並んでいて、ぼくが少しだけ(本当に少し)お金を出したスタンドもそこにあった。ファン有志がお金を出し合って出演者にフラワースタンドを贈るのは恒例になっている。

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よく見ると右上の方にぼくの名前もある

フラワースタンド企画に参加するのは二度目だが、よく考えると現地で自分が参加したフラワースタンドを見るのは初めてだった。参加するといっても別にぼくが何かしたわけではない。主催の美兎ボタン氏とイラスト担当の痛恨氏、そしてデザイナーの穂積氏にはひたすら感謝である。

フラワースタンドは同じお金を出すなら普通にスパチャを投げるよりも委員長が喜んでくれる感があるのでイベントがあるたびにどれか一つには参加することにしている。

これは余談だが、委員長はお金をもらったときよりもファンアートをもらったときの方が喜んでいる気がする。「お前の妄想だろ」という声もあるかもしれないがこれに関してはマジだ。そういった傾向が強いからこそ、ぼくのような絵が下手で動画も作ったことのない一般視聴者は、委員長が何か節目を迎えるたびに何かを贈ろうとして、悩んだ末に何も生み出すことのできない自分を呪いながらスパチャを投げることになる。

さて、フラワースタンドといえば見事だったのは今日のイベントのゲストである本間ひまわり氏のファン、通称「ひまぐま」の有志から贈られたものだ。本間ひまわり氏単独へのメッセージであっても誰も文句を言わないところ、イベントのホストである委員長をしっかりと立てた上で宛先を連名にしたメッセージになっていた。

本イベントのゲストが本間ひまわり氏であることが発表されたのが1/9、本イベントの開催日が1/25なので準備期間は二週間と少ししかない。この短い期間でフラワースタンド企画をまとめあげたひまぐま有志に、委員長の一ファンとして心よりの感謝を送りたい。

しばらくするとホールに入って良いとのアナウンスがされ、ぼくは会場ホールに向かった。

ぼくの席は後ろから二番目だったが、ステージのスクリーンが大きいのと、ちゃんと傾斜がついているのとで特に不満はなかった。ステージのスクリーンには本イベントのタイトルロゴが映っていて、会場ホールには延々と待機BGMが流れていた。たまたま通路を挟んで隣の席になったフォロワー氏から挨拶をされて(ぼくがコミュ障極まっていたので自分から話しかけることはできなかった)、しばらくするとイベントのゲストである本間ひまわり氏による会場での注意のアナウンスが入った。それからしばらくして、とうとう委員長のイベントが始まった。

 

イベント中

会場が暗転し、イベントのテーマソングが流れ、スクリーンには委員長のキービジュアルと本イベントのタイトルが映し出されたOPが流れた。それが終わったとき、そのステージには委員長がいた。正確には「スクリーンに映し出されている」という表現が正しいのだろうが、ぼくには実際に彼女がそこに「いる」ように感じられた。そして彼女は明らかにライブステージに立っている。つまりこのイベントは初っ端から委員長の歌で幕を開ける。しかし何を歌うのだろう?

イントロが流れた。会場でどよめきが起こった。ちらほらと赤いサイリウムが灯るのが見えた。このイントロは間違いない。今、真剣に『にじさんじ』を追っている者ならわからないはずがない。『Virtual To Live』だ。

知らない人のために説明すると、『Virtual To Live』はいわゆる全体曲で、前回のライブではすべての曲が終わった後にアンコールで演者と観客が全員合唱した、そういったタイプの曲だ。それを委員長が、ソロで、イベントの一番初めに歌うということは想像していなかった。

ぼくは泣きそうになりながら赤いサイリウムを振り、イベント3日前に投稿された委員長のツイートを思い出していた。

 告知サイト等で「1年4ヶ月ぶりのソロイベント」と銘打たれたこのイベントで、チケット完売後にこういった告知ツイートを公式ではなく演者本人にさせたということで、界隈は結構荒れた。ぼくも完全に納得しているわけではない。

しかし、イベントの初っ端に『Virtual To Live』を歌ったことで、箱イベントになった意味は多少なりともあったのかな、と思った。上手く表現することはできないが、なんとなく腑に落ちた感覚があった。委員長の歌声を噛み締めながらそんなことを考えていた。なお、他のオタクは「前日まで色々あったけど、初手『Virtual To Live』でこのイベントが最高になることを確信した」と言っていた。ある程度同意できる。

歌が終わってしばらくインターバルがあり、再び委員長が姿を表したとき、ステージは教室のような空間になっていた。委員長は息を切らしていて、彼女がさっきまで歌っていたことがより強く感じられた。

以降は各企画について簡単に述べる。まず会場全体で起立し、礼し、着席をした。彼女の配信では配信開始時に起立し、配信終了後に着席の号令をかける。それをリアルイベントでもやってみようというわけだ。彼女が「うわー本当に立ってるよwww」などと言うのを観客は楽しげに観ていた。

月ノ美兎カルトクイズもあった。提示された選択肢の中から拍手の最も大きかったものを会場の総意とし、問題に答えていくというものだ。ぼくは会場の正解率が高いものはほとんど外し、逆に会場の正解率が低いものについてはほとんど正解していた。最終的には5問中3問正解とかだったと思う。

悔しかったのは、「次の、同じボイスチェンジャーにかけたルイズコピペを読み上げる声のうち、月ノ美兎が読み上げているものを当てよ」という問題で、会場のおよそ8割が正解していたと思われる中、ぼくはなんと外してしまった。これは月ノ美兎のファンとして相当ショックだったのだが、後ほどファンが集まる飲み会でぼくと同じ選択肢を選んだ人が結構いて安心した。相当ディープな層が集まっていたので、聴き込んでいる人には逆に難しい問題だったのかもしれない。

他にも本間ひまわり氏のソロ歌、委員長と本間氏のデュエットや謎の街頭インタビューなど様々な企画があったのだが、ぼくが一番好きだった企画は「大喜利セミナーに行ってみた」だ。

委員長はよく「よくわからない体験ができる場所に行き、そこで起きたことを紙芝居形式でリスナーに説明する」という配信を行っていて、これはまさにそれだった。トーク力お化けとして名を馳せる委員長はその実力を遺憾なく発揮し、現地の観客はいつも配信を観ているような感覚で大爆笑できたのではないだろうか(僕は笑いすぎて死にそうになった)。

そんなこんなでイベントは大盛況のうちに終了した。終了後の拍手の長さが、本イベントがいかに良いものだったかを物語っていると言えるだろう。

 

イベント終了後

ぼくはこのイベントである目標を持っていた。それは「知り合いを作る」だ。

ぼくが委員長のことを知ったのは、ご多分にもれず「わたくしで隠さなきゃ」の転載動画がニコニコ動画にあがったとき、つまり2018年の2月頃だが、彼女を本格的に追い始めたのは2019年の1月末くらいだ。彼女の活動期間は2年で、ぼくのファン歴は1年程度。

1年というのはぶっちゃけ新参である。彼女のファンコミュニティはそのほとんどが「わたくしで隠さなきゃ」のその時から彼女を本気で追い続けている人間で構成されているからだ。その当時から彼女を追い続けている人間はその中で関係を構築している気がして、ぼくには割と敷居が高かった。

というわけでぼくはファン友達が少なかったのだが、これから委員長を追っていく上で知り合いは多いほうがいいだろうな、というわけで頑張って集まりに参加することにした。…はいいものの、会場外での写真撮影から飲み会会場までぼくはほとんど無言だった。コミュ障が過ぎる。

飲み会ではそこそこ話すことができた。ぼくを含めて16人いたが、フォロワーも何人かいたし、先週あったイベントで会った人もいた。しかし知らない人と打ち解けることはあんまりできなかったので、そこは今後の課題かなと思う。

終わった頃には00:30頃だった。ぼくは終電もなくなっていたので徹夜のカラオケに参加することになった。ぼくを含めて11人いたが、全員を収容できるカラオケ屋があったのは僥倖だった。ちなみにぼくはアンインストール(下手)だけ歌ってあとは全部任せるという大プレミをかました。

集まりに関してはぼくのコミュ障が目立ったが、結構楽しかったと思う。委員長の些細な発言に関して議論したり、「あの歌がよかった」だの「こんな歌が合いそう」だの「エイプリルフールのときはぼくの中で理解しかけていたはずの委員長が完全に破壊されて一から考察し直すハメになった。大変だった。」だの言い合ったりするのはこんな機会でもないとできないからだ。その後始発で帰ったぼくは、朝食にダブル唐揚げ丼を食べてそのまま眠りについた。

 

まとめ

 

悪かった点

・ぼくのコミュ障

・運営の伝達不足と無理なスケジュール

 

 委員長と本間ひまわり氏がイベント終了後に配信で漏らしていたのが「このイベントはとにかくスケジュールが厳しかった」ということだ。本間ひまわり氏などは歌う曲目がイベント本番の2日前に決まったと言っている。無理なスケジューリングの結果として2人とも終了後に体調を崩している。運営は演者を使い潰すつもりか?しっかり改めるべきポイントだ。

 

良かった点

・それ以外全部

 

 イベント自体は滅茶苦茶に楽しかった。演者からは観客を楽しませようという姿勢がとても強く伝わってきたし、観客はそれをわかって心からイベントを楽しんでいた。ついでにイベント終了後の懇親会も楽しかった。

 

以上で本イベントの振り返りを終える。「イベント本体の記述が少ない」とか「それ以外の文章が長すぎる」とか色々言いたいことはあるだろうが、あくまで個人的な記事なのでご容赦願いたい。それではここまで読んでいただいた方に感謝を述べて本記事の結びとしたい。ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

 

*1:委員長はかつて「1億円のトイレで便所飯を行う(しかもカレー)」というおよそ常軌を逸した計画を立案し、実行に移した